結納目録や受書の用紙は、ふつう大奉書を縦折りにした二枚重ねを用いますが、いまは、目録も受書も結納飾りとセットになって印刷されたものを売っていますから、持ちなれない毛筆で無理して書かないでもけっこうです。ただ、名まえだけは書き込まなければなりません。家と家との婚姻であった時代は、結納を両家の親から親への受け渡しでしたが、現在は、本人同士が主体です。したがって書き込む名まえは本人名を書くのが当然です。このとき、気をつけなければならないのは、墨の色と書体です。墨の色が薄いのは不吉につながりますから、できるだけ濃くすって書くこと。書体は楷書体、くずしてもせいぜい行書までです。草書で書くのは、昔から目下へのときで失礼になります。また、結納といっしょに、親族書も添えてとどけるのがしきたりです。親族書または親類書は、両家の新しい関係を理解するうえにぜひ必要なものです。用紙は、一般に奉書を横に長く二つ折りにし、折り目のは手を下にして書きます。尊属から順に書いてゆき、姓名の上に、本人との続柄をしるします。何親等まで書くかは、両家で前心ってきめておきますが、ふつうおじ、おばまでで十分です。現在のように社会生活が複雑になってきますと、それぞれの職業と、住所、郵便番号、電話番号なども書き添えたほうが好都合です。書けたら、これを三つ折りか四つ折りにして上包みにつつみ、表に、「寿」とか、「親族書」と書きます。