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不安を感じながら生きている

異文化間教育学研究のいわゆる第二世代、すなわち、比較教育学、心理学、人類学などをご専門となさり、それらをベースにして異文化間教育研究へ接近された第一世代の先生方から教えを受け、異文化間教育そのものに魅力を感じた世代の研究者たちによって編まれたものである。私たちの研究グループの特徴は、研究代表の大先生を中心に若手が集まるというスタイルではなく、「異文化間教育」と「発達」の両方に強い関心をもつ(自称)若手で組織されていることである。国内外でのフィールドワーク、時間を忘れて行った白熱した議論、学会での自主シンポジウム企画などを協働し、大いに刺激を与え合った。そのなかで、フィールドに密着し複数の専門領域から理論構築をめざした。また、地域研究としてフィールドワークを行うのではなく、ヒトを地球規模で移動するものと捉え、子どもの発達の連続性を重視した。現代は地球全体の動きが私たちの日常生活にも大きな影響を与える「グローバル化」社会の時代である。アジア各国でも、外国からの移住者よりも国内に定住する少数民族に関する教育のほうが多文化共生の課題である中国、言語教育に根ざし多文化理解を推進しようとしている台湾、教育部が国際理解に関する観点を認識し、異文化間教育の指導資料集として具体的な環境構成を示している韓国など、それぞれの実情に合わせてグローバル化対応の教育を模索していることがわかった。日本でも、現行の幼稚園教育要領には「……幼児が他の幼児とのかかわりの中で他人の存在に気付き、相手を尊重する気持ちをもって行動できるようにし、……」と記載されている。また、保育園保育指針にも「子どもの人権に十分配慮するとともに、文化の違いを認め、互いに尊重する心を育てるようにすること」と示されている。「先生方やお友だちがよくしてくださって……」と、子どもたちが楽しく幼稚園や保育園に通うのを喜ぶ外国人保護者がいる一方、「みんないっしょ」を過度に重視し、いわゆる同化を暗黙のうちに強制している保育現場もまだまだ多い。さらに、「愛情」という名目で用意することが期待される手づくり弁当や持ち物の多さに押しつぶされそうになっている外国人保護者も多く、かくされたカリキュラムや保育機関風上のなか、子どもたち自身も、保護者も不安を感じながら生きているといっても過言ではないだろう。

[参考サイト]
保育士について
http://www.seitoku.jp/kttcsu/